七十二候・第二十三候 「 紅花栄 ( べにばなさかう ) 」 5/26~5/30

七十二候が小満の次候に変わりました。

紅花の花が盛んに咲く頃を表した候ですが、
実際に紅花が咲き始めるのはもう少し先の6月中頃からのようです。

咲き始めの頃は鮮やかな黄色ですが、成長するにしたがって徐々に赤色が増していきます。

紅花は、茎の末端に咲く花を摘み取ることから「末摘花(すえつむはな)」とも呼ばれ、
万葉集にも登場しています。

 
紅花の茎丈は1メートル近くまで伸び、キク科ながらアザミのような棘があるため、
朝露を含んだ、刺がまだ柔らかい早朝にひとつひとつ丁寧に花びらだけを摘んでいきます。

花を発酵・乾燥させて作る染料「紅餅」は大変手間ひまがかかることから、
幕末当時のその価値は、米の百倍、金の十倍という貴重品でした。

同様に紅餅から作られる口紅も高価なものであったため、
紅はごく一部の裕福な人々しか使用できず、

花摘みをする農家の娘たちとは無縁のものだったそうです。

皇女和宮行列2014(長野県塩尻市)

(写真は2014年の皇女和宮行列にて)

 
紅花の原産はエジプトと言われ、日本にはシルクロードを通って飛鳥時代に伝わり、
その後、近畿地方を中心に全国に広まっていきました。

江戸時代中期以降、山形県最上地方で大々的に栽培されるようになり、
その地で作られる最上紅花は、徳島県で生産される阿波の藍玉と並んで
「江戸時代の二大染料」として知られるようになったそうです。

最上地方は今でも紅花の日本最大の産地として知られ、
また紅花は山形県の県花にもなっています。