季節の草花 「 楓 ( かえで ) 」

今日で11月も最後ですね。

美しかった紅葉も次第に葉を落とし、あちらこちらで落ち葉のじゅうたんが見られる季節です。

木の葉が赤く染まる木には、櫨や漆、柿や満天星(どうだんつつじ)など様々ありますが、

やはりもっとも見事な紅葉を示すのが楓(かえで)です。

そのため「紅葉(もみじ)」という言葉はカエデ科の植物の総称名にもなっています。

カエデ

ヤツデと同じく掌状の葉のカエデ。

葉の形がカエルの手に似ていることから「カエルデ」と呼ばれ、

それが転じてカエデと名付けられました。

イチョウ

ちなみに葉が黄色く色づく「黄葉(こうよう)」の代表といえば銀杏(いちょう)ですが、

こちらは中国語の「イーチャオ=鴨脚」が変化したものだと言われています。

鴨脚

葉が鴨の水かきに似ていることが由来しています。

 

季節の草花 「 八手 ( やつで ) 」

大きな掌状の葉を「てのひら」に見立てて名付けられたヤツデ。

日本原産の植物で、もとは九州や沖縄、小笠原など暖かい地方にしか見られなかった

そうですが、今では全国いたるところに庭木として植えられています。

ヤツデ葉っぱ

ちなみに名前がヤツデといっても、葉が八つに分かれているわけではありません。

「八千代」や「八万(やよろず)」のように、「八」という字はたくさんの数を表すときに

用いられますが、ヤツデという名前もそこからきています。

実際には7裂または9裂するヤツデが多く、

陽の光を受けようとそれぞれの葉がずれて配置されています。

別名「天狗の葉団扇(てんぐのはうちわ)」ともいい、

厄除けに庭の鬼門の方角に植えられることもあるそうです。

ヤツデ

ヤツデは他の樹木が冬支度を始めるこの頃、葉のてっぺんから花茎を伸ばし、

細かく枝分かれした部分に、球状の小さな花をたくさんつけます。

他の花が少ない季節なので、暖かい日には花蜂や花虻がよく訪れます。

ヤツデ花

 

猿山

先週末に金沢の実家に帰ってきたのですが、昔よく行っていた津幡森林公園に行ってきました。

食べるおさる

ちょうどお昼時だったので、お猿のお食事タイムでした。

座るおさる

きちんと座って食べているお猿もいれば、洗って食べているお猿もいて、

個性が出ていてかわいかったです。

休むおさる

食後はぼーっと日向ぼっこをしているお猿もいて、各自思い思いの時間を過ごしていました。

猿山はどれだけ居ても楽しいです。

前記事の「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」のどんぐりもその公園で撮影しました。

七十二候 ・ 第五十九候 「 朔風払葉 ( きたかぜこのはをはらう ) 」

今日から暦が小雪の次候に変わり、冷たい北風が赤や黄色に染まった

木々の葉を吹き払う頃となりました。

朔風とは北の風のことで木枯しを指します。

 

木の葉

葉を落とした木々の冬景色はどこか淋しげで、

草木は一見枯れてしまったようにも見えますが、

木の枝には小さな芽が出始めています。

土に落ちた木の葉は「望み葉(のぞみば)」といい、土の中で肥料となり、

めぐりめぐって春を迎える植物の栄養となります。

こうして草木は新たな季節に向けた準備を始めます。

 

どんぐり芽生え

先日、公園を散歩していたら初めて発芽したどんぐりを発見しました。

こんな小さな実が殻を割って根を生やし、大きな木へと成長していくのだと思うと

改めてどんぐりの生命力ってすごいなと感心しました。

季節の言葉 「 残菊の宴 ( ざんぎくのえん )」

残菊は、晩秋・初冬まで咲き残っている菊花のことで、秋の季語。

旧暦9月9日の重陽の節句をすぎた菊のことでもあり、残りの菊とも、十日の菊とも言いました。

「六日の菖蒲、十日の菊」は、5月5日の節句翌日の菖蒲、9月9日の節句翌日の菊の意で、

時期に遅れて役に立たないことの例えです。

 

残菊の宴

今日は旧暦の10月5日です。

平安時代以降から江戸時代のころまで、重陽の節句から約一月後の10月5日には、

咲き残った最後の菊花を愛でながら詩歌を詠む「残菊の宴」が行われました。

平安時代の人々が愛誦した和歌や漢詩を集めた『和漢朗詠集』には

多くの菊の歌が収められています。

 

菊が散るころ、季節は本格的な冬を迎えます。

万花が枯れ果てた庭にひっそり咲き残った菊は、その秋最後の花であり、

古人はことさら菊を愛でたといいます。

菊が散るころ降りる初霜は、長い冬の訪れのしるしです。

七十二候 ・ 第五十八候 「 虹蔵不見 ( にじかくれてみえず ) 」

今日から暦が小雪の初候に変わりました。

曇り空が多くなり、空気が乾燥するこの時季は虹を見かけることが少なくなります。

「虹蔵不見」は、春の清明の末侯「虹始見(にじはじめてあらわる)」と対置された候です。

 

彩雲

10日程前に彩雲(さいうん)を見ました。

彩雲は、古くから吉祥とされ、太陽の近くを通りかかった雲が、虹色に彩られる現象です。

雲に含まれる水滴や氷粒に太陽光が反射することで虹色に輝いて見えるそうです。

別名は、瑞雲(ずいうん)、慶雲(けいうん)、景雲(けいうん)、紫雲(しうん)、五雲(ごうん)。

 

彩雲アップ

通常、虹は空気中の水滴に太陽の光があたって反射してできるものなので、

太陽と反対側の空に現れます。

そのため、朝は西に、夕方は東に現われますが、彩雲は太陽のそばに出るのが特徴です。

 

二十四節気 「 小雪 ( しょうせつ ) 」

今日は立冬の最終日。

明日から二十四節気が小雪へと変わります。

紅葉も少しずつ散りはじめ、北国や山間部では初雪が舞い始める頃です。

冬とは言えまだ雪はさほど多くないことから「小雪」と言われたのだそう。

 

山

日を追うごとに寒さが増していきますが、まだ冬の入り口です。

外に出るのが億劫になるこの時期の楽しみはやっぱり、こたつにみかん。

12月7日からは「大雪(たいせつ」に変わり、本格的な冬の訪れはもう目前です。

季節の言葉 「 初氷 ( はつごおり ) 」

初氷

初氷は、その冬に初めて張った氷で冬の季語です。

こちら長野県・塩尻は今年一番の冷え込みでした。

家の裏に雨水をためている大きなバケツがあるのですが、

1.5cmほどの氷が張っていました。

切り株にのせればまるで氷のテーブルのよう。

 

虹氷

今年で長野県に引っ越して2度目の冬を迎えます。

地元の金沢は雪景色ばかりで、氷が張る光景をあまり見たことがなかったので、

とても新鮮でした。

氷を光に当ててみると反射して虹色に。

雪はまだないものの霜柱も立っていて、外はすっかり冬の気配です。

 

季節の草花 「 シンフォリカルポス ( 雪晃木 / せっこうぼく ) 」

雪晃木

シンフォリカルポスはスイカズラ科、北アメリカ原産の園芸種です。

7~9月頃に白やピンクの小さな花を咲かせ、その後12月まで白い実が楽しめます。

学名の意はシンフォリ(数珠つなぎの)+カルポス(果実)。

 

雪のように白く美しい実をつけることから、和名を「雪晃木」、英名「スノーベリー」と言われます。

また別名は「シラタマヒョウタンボク(白玉瓢箪木)」。

名前通りの白く愛らしい実が特徴的で、庭木や生け花の花材として好まれます。

七十二候 ・ 第五十七候 「 金盞香 ( きんせんかさく ) 」

明日から暦が立冬の末候に変わります。

だんだんと冬の気配が強まり、水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂う頃となりました。

ここでいう「きんせんか」とは、春に咲くキク科の金盞花ではなく、水仙のことをさしています。

金盞は黄金の杯(さかずき)のことで、6枚の花びらの真ん中に

黄色い冠のような副花冠をもつ水仙の異名です。

 

水仙

水仙の開花時期は11月から3月頃で、まだ雪の残る野山の斜面などに、

白や黄色などの可憐な花を咲かせることから「雪中花」という別名も。

冬の厳しい寒さの中でもすっと立ち上がって咲く姿は、楚々とした美しさがあります。

水仙は上品な香りとその凛とした佇まいから、お正月の花や茶花としても人気ですが、

実は強い毒性があることでも知られています。

 

また、学名の「ナルキッソス」は、ギリシャ神話からの命名です。

泉に映った自分の姿に恋焦がれ、見続けていたら1本の花になってしまったという

少年の名前から名付けられました。

その花が水仙であり、ナルシストの語源です。