「 小さきものは、みなうつくし 」

蜂の巣アップ

軒下に2cmほどの小さな蜂の巣ができていました。

巨大化してしまうと怖ろしい蜂の巣も、

これくらいだと、なぜだかかわいく思えます。

 

「小さきものは、みなうつくし」は枕草子の『うつくしきもの』に登場する一節です。

 

「雛の調度。蓮の浮葉のいとちひさきを、池より取りあげたる。葵のいとちひさき。

なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし。」

 

雛人形の道具。蓮の浮葉のごく小さいのを、池から取り上げたもの。

何もかも小さいものは皆かわいらしいと綴っています。

古来から、人は小さなものに愛しさを感じずにはいられなかったのですね。

 

週末に「クラフトフェアまつもと」に行ってきたのですが、

そこでなんともステキなブローチたちに出会いました。

ブローチを作られたのは、鍛金作家のRap!Rap!さん。

銅、真鍮、アルミなど様々な素材を組み合わせて作られた、

ほんとにたくさんのブローチが楽しげに並んでいました。

チーズや食パン、お鍋にポット、電話、電球、傘、雲、落ち葉、トリにネコ。

何でもない日常を切り取ったようなモチーフにとても心惹かれます。

ブローチ

どれもこれも気にはなりつつも、素朴でかわいい鳥のブローチをいただきました。

夢中で見ていたため写真を撮るのを忘れてしまいました。残念。

 

七十二候 ・ 第二十三候 「 紅花栄 ( べにばなさかう ) 」

紅花の花が咲きほこる頃という意味ですが、実際にはもう少し遅めの地域が多いそうです。

咲きはじめの頃は鮮やかな黄色ですが、成長するにしたがって徐々に赤色が増していきます。

茎の末端に咲く花を摘み取ることから、紅花は、「末摘花(すえつむはな)」とも呼ばれ、

万葉集にも登場しています。

 

紅花の茎丈は1メートル近くまで伸び、キク科ながらアザミのような棘があるため、

朝露を含んだ、刺がまだ柔らかい早朝にひとつひとつ丁寧に花びらだけを摘んでいきます。

花を発酵・乾燥させて作る紅花の染料、紅花餅は、大変手間ひまがかかることから、

幕末当時のその価値は、米の百倍、金の十倍という貴重品でした。

紅花染めは、温かみのある赤やピンク、黄色など大変美しい色に染まります。

 

紅花の原産はエジプトと言われ、日本にはシルクロードを通って飛鳥時代に伝わり、

その後、近畿地方を中心に全国に広まっていきました。

江戸時代中期以降、山形県最上地方で大々的に栽培されるようになり、

その地で作られる最上紅花は、徳島県で生産される阿波の藍玉と並んで

「江戸時代の二大染料」として知られるようになったそうです。

最上地方は今でも紅花の日本最大の産地として知られ、紅花は山形県の県花にもなっています。

 

紅花には、染料以外にも様々な使い道があります。

種子からとれる紅花油は、サラダ油やマーガリンの原料となり、

紅花から抽出した赤色を乾燥させることで、口紅を作ることもできます。

また、乾燥させた花は紅花(こうか)と呼ばれ、血行促進作用がある生薬として

漢方方剤に用いられます。

七十二候 ・ 第二十二候 「 蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ ) 」

小満の初候は「蚕起食桑」。

卵から孵化した蚕が桑の葉をさかんに食べて成長する頃となりました。

ひと月ほど後には白い糸を体の周りに吐き出しながら繭をつむぎ、

この繭から美しい絹糸が生まれます。

 

旧暦4月は、蚕の成長に欠かせない桑の葉を摘む頃でもあったため、

「木の葉採り月」という別名もあります。

蚕が餌を食べる音は凄烈で、「ザァー」っとまるで雨が屋根を打つ音のよう。

食欲旺盛な蚕が、新鮮な桑の葉をもりもり食べて大きく育ちます。

かつては、蚕の餌としてしか捉えられていなかった桑の葉ですが、

近年様々な栄養素が入っていると注目されるようになり、

桑茶という健康茶として飲まれることもあります。

 

ところで蚕は、「一匹」ではなく「一頭、二頭」と数えます。

それは、蚕は人々の暮らしを支える大変重要な生き物だったので、

家畜として扱われ、牛や馬などと同じように「一頭、二頭」と数えられました。

同じ理由から、「おかいこさま」などと敬称を付けて呼ぶ地方もあります。

養蚕は、戦前までは農家の約4割が携わっていたこともあり、まさに日本の主要な産業でした。

その影響から桑畑は、果樹園や畑地のように独立した地図記号にもなっています。

二十四節気 「 小満 ( しょうまん ) 」

今日から二十四節気の暦が「小満」へと変わりました。

日の光がいっそう強まり、万物が生長し、天地に満ち始める頃をいいます。

小満は、昨年の秋にまいた麦の穂が育ち、ほっとひと安心することから、

「小さな満足=小満」となったともいわれています。

 

日ごとに上昇する気温に合わせ、あらゆる生命ががすくすくと成長していきます。

畑の麦は大きく穂を実らせ、野山や草木の青葉はどんどん深みを増してゆきます。

 

田植えの準備を始める頃でもあり、西日本では、走り梅雨がみられる頃です。

はしり梅雨は「梅雨の走り」とも言い、本格的な梅雨を目前にしながら、

先走るようにぐずつく天候のことを指します。

通常はこの後晴れた日が続き、その後に梅雨入りとなりますので、

6月1日の衣替えに向けて、晴れているうちに準備を進めておくのがよさそうです。

 

今日は久しぶりの雨が降っています。

わが家は大きなバケツにたまった雨水で水やりをしているのですが、今はすっかりすっからかん。

2週間近く枯れています。

いつもは外出が億劫になる雨ですが、こんな時に降ってくれるとちょっとほっとします。

これでしばらく一安心。

記念切手

たまに記念切手で届く郵便物があり嬉しくなります。

そして、筆まめさんにあこがれます。

 

そんな思いから、前々から気にはなっていたのですが、

今回ステキな切手が出ていたので思い切って購入してみました。

美しい屏風絵の切手趣味週間に山岳シリーズ、山形県と愛媛県のふるさと切手の計4枚。

記念切手

切手ってそんなに使うことはないけれど、ないと意外と困ります。

1シートからの購入なので、まとめて買うとちょっと高かったりしますが、

料金自体は同じなので記念切手っていいですね。

 

夏に向けて発行される、野菜と果物シリーズや星の物語シリーズ、

ふみの日の切手などが気になります。

これから使うのも楽しみです。

 

七十二候 ・ 第二十一候 「 竹笋生 ( たけのこしょうず ) 」

土の中が暖かくなり、タケノコがひょっこりと顔を出すころです。

やや遅く感じられるかもしれませんが、実はタケノコにも種類があり、

収穫期も少しずつずれてきます。

最も多く出回っている中国原産の孟宗竹は春先の3月中旬から、

日本原産の真竹は5~6月に旬を迎えます。

ですので、 「竹笋生」の竹笋とは、真竹だと考えられています。

 

竹冠に旬と書く筍は、まさに旬を感じる野菜の代表。

すくすく育つようにと、お食い初めの縁起物のひとつにもなっていますね。

タケノコの成長スピードは、2~3ヶ月で20メートルもの高さになり、

ピーク時には1日に80~100センチも伸びるといわれています。

竹には60個ほどの節がありますが、この節の数は、タケノコのときから変わらず同じ。

それぞれの節に成長点があり、それらが同時に成長する為、

竹は驚異的な速さで伸びていくそうです。

 

タケノコは掘りたてが一番美味で、朝掘りの新鮮なものはそのままお刺身でいただけるほど。

掘り採ってから時間が経つほど固くなると共にえぐみが強くなるので、

極力早いうちに調理や下ごしらえを行います。

以前、ご近所の方が自分の山で採ってきた筍をおすそ分けしてくれました。

さっそくおばあちゃんが調理。アク抜きしていないのに、とっても美味しかったのを覚えています。

 

愛鳥週間

毎年5月10日から16日までの一週間は、愛鳥週間です。

バードウイークともいわれ、野鳥を保護し、自然に親しむ週間として

鳥類保護連絡協議会によって設けられました。

 

ところで「聞きなし」って、ご存知でしょうか?

聞きなしとは鳥の囀りを意味のある人の言葉やフレーズに当てはめて憶えやすくしたもので、

ウグイスの「法、法華経(ホウ、ホケキョ)」が有名です。

 

ちょうどこの時期みられるホトトギスは「特許許可局 (トッキョキョカキョク) 」

同じく夏鳥のつばめは、泥で巣を作ったり、虫を食べる習性から、「土食って虫食って渋~い」

頬が白いホオジロは「一筆啓上仕り候(イッピツケイジョウツカマツリソウロウ)」、

「源平つつじ白つつじ」などなど多数あります。

 

日本人の感性って面白いですね。

戸外が心地よい季節、双眼鏡を片手に新緑の中へ出かけてみてはいかがでしょうか。

七十二候 ・ 第二十候 「 蚯蚓出 ( みみずいずる ) 」

冬眠していたミミズが土の中から出てくるころです。

ミミズには目がありませんが、光を感知し、暗がりに進む性質をもっています。

そこから、「目見えず」が「みみず」に転じたといわれています。

 

ミミズは「自然の鍬(くわ)」とも呼ばれ、土を耕してくれる田畑の隠れた見方。

ミミズが掘ったトンネルは、植物の成長に大切な、空気や水の通り道となるのです。

また、ミミズは落ち葉など有機物を食べて、土の中に窒素やリンを含む栄養豊富のフンをします。

これは、肥料として畑に撒くのと同じで、ミミズによって落ち葉や死がいなどが分解され、

栄養豊富な土が出来上がります。

アリストテレスはミミズを「大地の腸」といい表し、英語名では「earth worm=地球の虫」です。

 

1週間前に植えた、水菜の種が芽を出しました。

小さな芽の群集が、一生懸命柔らかな土を押し上げます。

土を耕し、肥料をまいてくれる、土づくりの達人、ミミズに改めて感謝です。

水菜の芽

七十二候 ・ 第十九候 「 蛙始鳴 ( かわずはじめてなく ) 」

野原や田んぼで、蛙が鳴き始めるころですね。

蛙の声が響くようになると、野山の若葉もみずみずしく輝いて、まもなく本格的な夏が訪れます。

 

蛙は生まれてから別の場所へ移動しても、その後必ずもとの生まれた池に戻ってくることから

「帰る=蛙」と呼ばれるようになったといいます。

「無事帰る」「お金が帰る」などにつながることから、蛙は古くから縁起が良いとされてきました。

 

真夜中に響く蛙の大合唱は、夏の夜の風物詩。

いろんな鳴き声がこだましますが、実は鳴き声にもそれぞれ意味があるそうです。

オスがメスを呼ぶ求愛の声、危機を感じたときの警戒の声、なわばり宣言の声など・・

意識して聞いてみると面白いかもしれませんね。

 

「蛙」という漢字も、鳴き声が由来しているといわれ、鳴き声が「けーけー」と鳴いていると

捉えられたために、虫偏にこの「圭」が用いられたといいます。